AWS SAA 試験勉強(11日目)
投稿日:2026/03/11
- AWS SAAにおいて、ELB(Elastic Load Balancing) は、スケーラブルで高可用なシステムを構築するための要となるサービスです。
- 単に負荷を分散するだけでなく、バックエンドの異常を検知して切り離す「ヘルスチェック」や、柔軟なルーティング機能が問われます。
- 今回は、ELBの基本から各ロードバランサーの違いまで整理します。
1. ELB の共通機能とメリット
どの種類のロードバランサーにも共通する、試験で重要なポイントです。
- マネージドサービス: ELB自体が自動でスケーリングし、高い可用性を持ちます。
- ヘルスチェック: バックエンド(EC2等)の正常性を確認し、異常があるインスタンスには通信を振らない。
- Auto Scaling との連携: インスタンスが増減した際、自動でターゲットとして登録・解除。
- SSL/TLS 終端: 証明書をELBに設置することで、バックエンドサーバーの負荷を軽減。
2. ELB 4種類の徹底比較
試験では「どの要件でどのELBを選ぶべきか」が最も問われます。
| 種類 | 対応レイヤー | 主な特徴・キーワード |
|---|---|---|
| ALB | L7 (HTTP/S) | パス・ホストベースルーティング、WAF連携、コンテナ(Fargate)に最適。 |
| NLB | L4 (TCP/UDP) | 超高スループット、低レイテンシ、固定IP (Elastic IP) が必要。 |
| GWLB | L3 (Gateway) | サードパーティのセキュリティアプライアンス(ファイアウォール等)の集約。 |
| CLB | L4/L7 | 旧世代。試験の正解になることはほぼありません(レガシー要件のみ)。 |
3. ALB (Application Load Balancer) の詳細
Webアプリケーションのフロントに置く標準的な選択肢です。
- 高度なルーティング:
- example.com/api は API用サーバーへ。
- example.com/images は 画像用サーバーへ。
- ターゲットタイプ: EC2、Lambda、IPアドレス、コンテナ。
- 認証連携: Cognito と連携して、アプリの手前でユーザー認証が可能。
4. NLB (Network Load Balancer) の詳細
「パフォーマンス」や「ネットワーク要件」が厳しい場合に使用します。
- 超高速処理: 突発的な数百万リクエスト/秒にも、ALBより迅速に対応可能。
- 固定IPアドレス:
- ALB は DNS 名でアクセスしますが、NLB はサブネットごとに固定の Elastic IP を割り当てられます。
- クライアント側で「接続先 IP をファイアウォールで許可したい」という要件があれば NLB です。
- 送信元 IP の保持: ALB と違い、バックエンド側でクライアントの元の IP アドレスをそのまま確認しやすい。
5. GWLB (Gateway Load Balancer) :新しめの頻出サービス
セキュリティ強化を目的とした特殊な構成で登場します。
- 用途: VPC への入り口で、ウイルススキャンや侵入検知を行う「サードパーティの仮想アプライアンス」のフリートにトラフィックを流す。
- メリット: セキュリティ検査用のサーバー群を、ELB のようにスケーラブルかつ高可用に管理できる。
6. 知っておくべき重要設定:クロスゾーン負荷分散
- 概要: ELB が配置されている AZ に関係なく、すべての有効なターゲット(EC2 等)に均等にトラフィックを分散する機能。
- 試験のポイント:
- ALB ではデフォルトで有効(無料)。
- 各 AZ にある EC2 の台数が不均等な場合、これを確認しないと特定の AZ のサーバーだけが高負荷になる可能性があります。
試験での「判断基準」チェックリスト
- 「URLパス(/adminなど)で振り分けたい」
- 回答:ALB
- 「数百万のスパイクアクセスを、非常に低いレイテンシで処理したい」
- 回答:NLB
- 「クライアントが特定の固定IPアドレスしか許可してくれない」
- 回答:NLB (Elastic IP を付与)
- 「サードパーティのファイアウォール製品をVPCに導入して、トラフィックを検査したい」
- 回答:GWLB
まとめ(11日目の振り返り)
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ELBはAWSの高可用性アーキテクチャの中心となるサービスです。
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役割を整理すると
- ALB:HTTP/HTTPSアプリケーション向け
- NLB:高パフォーマンスTCP/UDP通信
- CLB:旧世代ロードバランサー
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また、ELBは下記サービスと組み合わせることで、スケーラブルで高可用性なシステムを構築できます。
- Auto Scaling
- Route53
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SAA試験では「どのロードバランサーを選択するか」を判断できることが重要です。