Tech Starlog

AWS SAA 試験勉強(5日目)

投稿日:2026/03/05

SAA試験では単に「動くシステム」ではなく、 「最もコスト効率の良いアーキテクチャはどれか?」 という観点で問われる問題が多く出題されます。

今回はSAA試験の重要テーマである コスト最適化(Cost Optimization) について整理します。


1. EC2 のコスト最適化:購入オプションの使い分け

EC2のコスト削減で最も効果が高いのは、ワークロードに合わせた購入オプションの選択です。

オプション 特徴 最適なユースケース
オンデマンド 従量課金、いつでも中断可 予測不能な負荷、開発・テスト
Savings Plans 1 or 3年のコミット(額ベース) 現在主流。 EC2だけでなくLambdaやFargateも対象。
リザーブド (RI) 1 or 3年のコミット(台ベース) 24時間365日常に動かすサーバー
スポット 最大90%オフ、中断される可能性あり バッチ処理、耐障害性のある分散処理

試験のポイント:

「中断されても処理が継続・再開可能」「コストを最小化」というキーワードがあれば、スポットインスタンスを選択する。
ステートレスなWebサーバーのフリートや、バッチジョブが典型例です。


2. ストレージのコスト最適化:S3 ライフサイクル管理

S3は「保存するだけ」でなく、データの鮮度に合わせてクラスを移動させることが重要です。

  • S3 Intelligent-Tiering: アクセスパターンが不明な場合に。自動で最適な層へ移動。
  • S3 Standard-IA: 月1回程度の低頻度アクセス。取り出し料金がかかる。
  • S3 Glacier Instant Retrieval: 数ヶ月に1回のアクセスだが、ミリ秒単位での取り出しが必要な場合。
  • S3 Glacier Deep Archive: 年1〜2回のアクセス。取り出しに数時間〜12時間かかるが、最安。

試験のポイント:

「即時の取り出しが必要」かつ「低頻度」なら Standard-IA または Glacier Instant Retrieval
「取り出し時間は問わない」なら Deep Archive が正解です。


3. ネットワーク転送コストの削減

データ転送料金(Data Transfer Out)は、設計次第で大幅に削減できます。

  • 同一AZ内での通信: 無料。
  • マルチAZ間の通信: データ転送料が発生。可用性とのトレードオフ。
  • CloudFrontの活用: インターネットへのデータ転送料を削減しつつ、コンテンツ配信を高速化。
  • VPCエンドポイント: インターネット経由の通信を避け、セキュリティを高めつつコスト効率を上げる。

4. スケーリングによる最適化

「使っていないリソースに1円も払わない」のがクラウドの醍醐味です。

  • Auto Scaling:
    • ターゲット追跡ポリシー: CPU使用率を70%に保つように動的に増減。
    • スケジュールされたスケーリング: セールの時間帯などが分かっている場合に有効。
  • サーバーレス (Lambda / Fargate): 実行中のみ課金されるため、低頻度・不定期な処理に最適。

5. コスト管理・分析ツール

SAA試験では「どのツールを使って改善提案をするか」も問われます。

  • AWS Cost Explorer: 過去の利用実績から将来のコストを予測。
  • AWS Compute Optimizer: 機械学習を用いて「インスタンスサイズが大きすぎないか(オーバープロビジョニング)」を診断し、最適なサイズを提案。
  • Trusted Advisor: 未使用のEIPや低利用率のインスタンスを検知して通知。
  • AWS Budgets: 設定した予算を超えそうな時にアラートを飛ばす。

試験頻出のコスト対策パターン

  1. 「一晩中実行されるバッチ処理を最安にしたい」
    • 回答:スポットインスタンスを活用する。
  2. 「アクセスが月数回だが、いざという時はすぐにデータを見たい」
    • 回答:S3 Standard-IA または Glacier Instant Retrieval。
  3. 「インスタンスのサイズが適切か確認したい」
    • 回答:AWS Compute Optimizer でサイジングを確認する。
  4. 「Lambda、Fargate、EC2を組み合わせて使っている。全体のコストを下げたい」
    • 回答:Compute Savings Plans を契約する。

まとめ(5日目の振り返り)

コスト最適化は単なる「節約」ではなく、 「ビジネスの成長に合わせてリソースを効率化する」 ための戦略です。

「可用性を犠牲にせずにコストを下げる」という視点で各サービスを眺めると、SAAの正答率が上がります。